家族ぐるみで振り込め詐欺、埼玉県ふじみ野市で起きた事件の内容とは
埼玉県ふじみ野市で親子三人が加担する振り込め詐欺事件が発生しました。
1050万円の振込をめぐる詐欺事件、親子が協力して振り込め詐欺に加担していたというケースは前代未聞とのことです！
「万引き家族」という映画が今年公開されましたが、それを地で行くような家族ぐるみでの犯罪はどうして起こったのでしょうか。
- 親子で協力して詐欺、その手口は？
- 犯罪に加担した一家の家族構成やその関係性は？
- 犯行の動機、その背景には父親の借金が
- 背景に日本の貧困状況の悪化も
- 他にもあった2018年の家族ぐるみの犯罪と子供が加担する理由
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親子で協力して詐欺、その手口は？
今回の振り込め詐欺に夫の宮腰和夫容疑者（52歳・無職）、妻の春美容疑者（52歳・派遣社員）、そして娘の友梨亜容疑者（22歳・看護助手）がどのように関わっていのか、その内容は次の通りでした。最初に詐欺グループに加担したのは父親です。
その父親が娘に声をかけ、さらに妻にも声をかけて犯罪に誘い込んだのでした。
具体的な役割分担は、父親が出し子からお金を受け取るお受け子となり、そのお金を駅のロッカーに保管。
その保管したお金をまずは妻が運び屋として池袋駅から巣鴨駅に移動させ、次に娘が同じく運び屋として巣鴨駅から高田馬場駅に移動、さらにそこから複数の運び屋を介してお金を運んでいました。
駅のロッカーを利用して、複数の運び屋を介してお金を運んでいくのは、警察の目をかく乱することが目的です。
その役割を親子が手分けして加担していたわけです。
妻の春美容疑者は月に18万円の報酬を受け取っていました。
犯罪に加担した一家の家族構成やその関係性は？
振り込め詐欺に加担した親子は、夫、妻、そして今回の事件には今のところ関わっていない可能性のある24歳の長男との3人暮らしでした。夫婦以外のもう一人の加担者、娘は同居していなかったようです。
長男の話では、「仲の良い家族、父親は正しいことは正しい、間違っていることは間違っていると言えるちゃんとした親だった」
母親については「ディズニーが好きで可愛らしい性格」とのことです。
家族関係自体は問題なく、むしろ仲の良い家族だったということがここからは見えてきます。
その家族がどうして犯罪を犯してしまったのか、しかも家族ぐるみでです。
犯行の動機、その背景には父親の借金が
犯行動機として浮かび上がってきたのは、父親の和夫容疑者の多額の借金です。和夫容疑者の父親はテレビカメラの前で沈痛な思いを吐き出しつつ、息子にパチンコによる数百万円の借金があったことを話しました。
かなりパチンコが好きだったようで、それが原因で借金ができてしまったようです。
元々この一家は家賃4,5000円の1Kアパートで3人が同居、父親は警備会社で働いていたようですが、あまり恵まれた環境ではありませんでした。
というか、大人三人が暮らすにはかなり貧相な環境と言えると思います。
その苦しい生活の中で、父親のパチンコによる借金もあり、非常に厳しい経済状況だったことがわかります。
さらに和夫容疑者は自分の父親にお金の無心をしていたということですから、子供に見せる父親像とその実像はかなり違ったと言えるのではないでしょうか。
背景に日本の貧困状況の悪化も
家族ぐるみの犯罪の背景には、日本における貧困状況の悪化も影響しているようです。日本が好景気に沸いていたバブル期の1988年、貧困率は13％でしたが、それが2015年には16％になっています。
貧困状況とは、例えば親子三人暮らしで年収210万円以下の家庭を指すとのことです。
この収入はかなり低いですね。
日々の生活もままならない状況なのが想像にかたくありません。
その家庭が増えているということですから、今後もこのような犯罪が増えていく可能性がありそうですね。
他にもあった2018年の家族ぐるみの犯罪と子供が加担する理由
家族ぐるみでの犯罪としては、2018年だけでも、保険金詐欺や万引き、密輸などが発生しているという。では、なぜ子供が犯罪を犯すような親の誘いに乗って加担してしまうのでしょうか。
犯罪に加担する子供の傾向として、家族としかつながりのない孤立した子供がなりやすい、というのが専門家の見解です。
世間での人間関係がうまく作れず、広い社会で視野を育むことができなかった結果、親の間違いに気づくことができずその世界に入り込んでしまうということが傾向としてあるようですね。
長男のコメントからも、和夫容疑者は父親として子供に一定以上の信頼を持たれる存在であったようです。
その父親から誘われたら、狭い社会しかわからないと事のの善悪を判断できずに関わってしまうのかもしれません。
人の親という責任を考えると、きちんとした見識を持って生きていかなければなりませんね。
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